蛇足あとがき【南風月の迷い子】

 おまけ的な感じで、今回作品で考えてた背景とかを載せつつ、あとがきを書きます。

蛇足要素

【迷い子の少年】

 少年の名前は藤崎龍二。

 イビトと呼ばれる異能を使える人間の少年。

 幻想入り前は、助けた女の子に一目惚れして、彼女を護る為に戦っていました。

 戦いの中で、彼は自分の師匠とも呼べる人や、旧友である神崎勇樹の命を奪ってしまいますが、それでも彼は己の信念を曲げずに戦い続けました。

 最終的に惚れた女性を救うために彼女の親族と刀を交え、その世界では行方不明となります。

 

 彼が生きた世界は幻想郷や外の世界とはまた異なる平行世界です。幻想郷に来た理由は……何故でしょうね。

 

 以上が設定上の彼についての話。

 中学時代に考えていた主人公です。

 いろいろと設定モリモリの子ではあるのですが、今回のお話を書くにあたっては特に取り上げる必要のない情報ばかりなので、今回の彼は、幻想入り前にいろいろな人を裏切り殺害してきた事を後悔していた少年という役です。

 まぁ、ありがちな設定ですよね。

 藤崎龍二の生涯について綴るのが僕の人生の目標なので、彼の物語についてもいつか書ききりたいですね。

 

【神崎勇樹】

 藤崎龍二と同じくイビトと呼ばれる人間。

 「東洋の魔女の一族」というレッテルを貼られ、両親が外出中に自宅を放火されてしまいます。

 妹と共に焼き殺されかけたところを、家の中にあった魔術書で妹と融合し、なんとか生還しました。しかし、両親は外出先で殺害されてしまいます。

 自分達や両親に酷い事をした人間という種族を憎み、龏信会というイビトが集まる宗教団体に入ります。

 目的は人間への復讐のため、龏信会が祀る神に対しての信仰心は薄いですが、一方でその龏信会自体も不審に思い、いつか自分ひとりでこの世界を変えてしまおうと考えます。

 

 藤崎とは昔の幼馴染です。

 彼もイビトであると知ったとき、唯一の理解者になってくれると思い共に世界への叛逆を提案しますが、見解の相違によって仲違いすることになります。

 その後、彼は心独りで戦い続けますが、やがて融合時に残った妹の人格と藤崎によって叛逆を阻止されます。

 

 幻想郷にやってきた理由は、現世での行いが神崎勇樹ではなく妹の手によるものだと認識され、世界から忘れ去られてしまったからです。

 唯一記憶していた藤崎も特殊なルートで幻想入りしてしまったため、ともにこの世界にやってきたのかもしれません。

 もしくは、この作品での彼は藤崎が懺悔をする為に現れた罪の具現化だったりして……

 そこらへんはあまりちゃんと決めてません。

 

 ただ決めている事は、生前においても神崎勇樹は藤崎龍二の事を良き理解者になると信じ続けていた事くらいです。

 

【なんで外の世界に帰ってこれたの?】

 本編で早苗さんが予想している通りです。

 幻想郷に来た理由は、いろいろ考えてますが割愛します(なんか文章化しようとするとこの先書かなきゃいけなくなるお話がまた増えてしまいそうなので)。

 最後の戦いのときに藤崎君は心が身体からこぼれてしまい、そのままだと現世に留まることが出来なくなってしまうため、一時的に誰かが幻想郷へ招いたそうですね。ただ、世界をまたがったときに、自分というアイデンティティを守るため、記憶を心の奥底のしまってしまいました。

 記憶を思い出せない藤崎君は自分が何者かわからなくなり、帰り道がわからなくなってしまいました、

 しかし、再び記憶をすべて取り戻し、自分を必要としてくれる人の存在や、自分のやるべきことといった、帰るべき場所を思い出したため、元の世界に戻る事が出来ました。

 

【あとがき】

 啝賀絡太です。

 この度は南風月の迷い子を手に取っていただき、有難うございます。

 ここは手に取ってない方でも見れる場所ですが、そんな方はよろしければまた何処かで手に取っていただけると嬉しいです。

 

 GN00の本です。東風の便りはGN01となってるとおり、瓦礫茶の本の番号として残しているわけですが、0番の理由はこのお話が僕の小説作品の原点だからです。

 過去、幻想入り動画というのがニコニコ動画で流行していた時に、自分も似たようなものを作りたいと思い、動画は作れる技術がないから文字でなら携帯でもなんとかなると思って始めたのがキッカケの小説です。

 経緯が長いわ。とどのつまり中学時代に書いてた自己満足二次創作小説のリメイクです。高校時代にもリメイクしてましたがそれよりかはいろいろ削ったり、簡単にまとめた内容となってます。なので、0番扱いにしました。

 

 元々は霊夢さんと明羅さんの話を書く予定だったんですけど、そっちはまぁ書いててイマイチな感じだったのでボツにしてしまいました(序盤だけpixivに投稿してます)

 それならどうしようかと悩んでた時に、折角コミケが100回記念ならば、自分の原点となった処女作を本として出してみようかしらと思ったのがきっかけです。

 

 

 書いてて思ったんですけど、東方の要素薄目なところは目をつむれば、やっぱり原点ともなった作品だなぁとか思いました。

 構成としても、人との会話、初めて来たところの描写、戦闘シーンなど、わりといろいろなシーンを書かざるを得ないので、昔の小説の書き直しとはいえ良い練習にもなりました。

 結局イビトってなんなんだよとか、藤崎君は一体何をしでかしたんだとか、そういう疑問は多々あると思いますが、そこに関しては一次創作作品としてちゃんと書こうと思ってます。

 

 というのも、あとがきの冒頭でも書いた通り、これって何度も書き直ししている作品でして。

 一回目:GREEのアルバム機能で絵を描いたり写真を載せて掲載

 二回目:モバゲー小説に移行がてら書き直し

 三回目:作品の内容を整理し書き直し

 

 って、覚えてる限りでも三回は書き直してるんですよね。

 ちなみに三回目の作品は多分なろうかどっかにあるはず……高校生時代の恥ずかしい内容にはなってます。

 まぁそんなこんなで、何度も書き直したい症候群に陥っては書き直し、それでまだ完結に納得がいってなかったので、これ以上書き直したくなるなら、いっそのこと本として出してちゃんと作品として残しておきたいと思ったのも、今回同人誌として発刊した理由のひとつなんですよね。

 

 内容に触れましょうか。

 全体的な流れとしては、少年が過去の過ちを思い出し、償う意志を抱き元の世界に戻るというような流れでしたね。

 現状の一次創作の流れに合わせられるよう考えた結果、すぐに元の世界に戻るのは確定しました。

 あとは早苗さんに罪を赦してもらいたい、救われたいという僕の願望を混ぜる為に、ああいった流れになりました。こいついつも早苗さんと何かしたがっているな。

 早苗さんがメインキャラで、東の次は南かぁって感じのタイトルになりましたが、わりとノリで決めただけです。次、早苗さんがメイン張る作品を書くときは、西風(ならい)か、北風か……はたまた他の風か。

 なんか風シリーズとしてタイトルを並べるのも面白いかもしれない。けどそうなった時は番号と連動しなくなったりしてごちゃつくかしら……まぁ、何か良い案が思いついたらそれにします。

 

 さて、本のあとがきでも書きましたが、8月15日は藤崎龍二君のお誕生日でした。 おめでとうございます!!!!!

 彼の誕生日になったキッカケは、三回目のリメイクの時に幻想入りする前にいた場所がコミケ会場だったので、ちょうどその年のコミケが8月13日~8月15日だったんですよね。東方は3日目だったので、彼は誕生日が8月15日になりました。あとになってもっと大事な日じゃんとか思ったけど、まぁ誕生日で何かの出来事とかを意識するのも変だよなって思ってずっと8月15日って事にしてます。

 ニアになりましたが、誕生日の前日に彼の本を出せたのはちょっと嬉しい。それもコミケの記念すべき回で。

 

 長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 東方の二次創作か、藤崎龍二君の作品か、はたまた別の作品か、またどこかでお会いしましょう。

 啝賀絡太でした。